銀河宇宙線(陽子と原子核)は、大質量星の星風や超新星によって主に加速されていると一般的に考えられているが、こうした起源に関する明確な証拠は銀河宇宙線の発見から約1世紀の間、見つかっていない。スターバースト銀河の活動領域は、星生成率が群を抜いて高く、同じような銀河領域の直径の50倍以上なので、高密度と考えられる宇宙線について信頼性の高い熱量測定を行える唯一の系である。これらの領域における大質量星の誕生、一生と死によって発生する宇宙線は、星間ガスと輻射との相互作用によって拡散γ線放射を作りだすと予想される。M82は、原型的な小型スターバースト銀河で、γ線に関して最も明るいスターバースト銀河だろうと予測されている。本論文では、M82からの700 GeV以上のγ線の検出について報告する。これらのデータから、スターバーストコア中の宇宙線密度は250 eV cm−3であると計算された。この値は、銀河系での平均的な密度の約500倍である。これは、宇宙線加速と星生成活動を結びつけ、超新星と大質量星の星風が主要な加速機構であることを示唆している。