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生化学:菌類芳香族ポリケチドの環化を生合成時に制御するための構造基盤

Nature 461, 7267 doi: 10.1038/nature08475

ポリケチド類は多様な構造と生物学的活性をもつ天然物である。反復型ポリケチドシンターゼ(IPKS)に属する、複数のドメインをもつ菌類の非還元性ポリケチド合成酵素群(NR-PKSグループ)の芳香族産物の構造的多様性は、反応性ポリ-β-ケト中間体の領域選択的な環化から生じる。ポリ-β-ケト種の合成と安定化や、それらの鎖長決定の仕組み、とりわけ特異的な環化パターンが制御される仕組みは、ほとんどが調べにくく最近まで機能的な解明がなされていなかった。PT(product template)ドメインが特定のアルドール環化とこれらの成熟ポリケチド前駆体の芳香化を制御しているが、その機構的基盤は知られていない。今回我々は、Aspergillus parasiticusで強力な肝がん誘発物質である、アフラトキシンB1の生合成を開始するNR-PKSであるPksAから切り出したPT単一ドメインの分解能1.8 Åでの結晶構造と変異導入解析について報告する。既知の酵素との配列類似性がわずかしかないにもかかわらず、このドメインの構造は明らかな「double hot dog」(DHD)フォールドを示している。パルミチン酸塩や二環式基質模倣体との共結晶からは、PTが直鎖型と二環式ポリケチドの両方に結合できることがわかる。ドッキング解析と変異導入解析から、基質結合と触媒に重要な残基が明らかになり、ホスホパンテテインが局在する溝状の領域と、内部深くにある結合ポケットおよび反応室の2つに分かれた領域が明らかになった。PTドメイン内活性部位の残基の配列類似性と広範囲にわたる保存から、今回の研究から集められた反応機構に関する手がかりは、この種のIPKSに一般的であり、NR-PKSによる環化の特異性を制御する分子レベルの規則を決定する基盤となることを示唆している。

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