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進化:始新世のアダピス類霊長類にみられる真猿類に似た適応の収斂進化

Nature 461, 7267 doi: 10.1038/nature08429

霊長類のアダピス類は、始新世初頭(約5,500万年前)に初めて化石記録に出現し、ヨーロッパ、アジア、および北米では、古第三紀の霊長類群集の一般的な構成要素となっていた。アダピス類は、一般に始新世の「キツネザル様」霊長類とよばれ、最近の系統分析では、クラウン分岐群にキツネザル類、ロリス類、およびガラゴ類を含む霊長類曲鼻猿亜目のステム系統とされている。また、アダピス類はステム真猿類だとする見方もある。最近、ヨーロッパの中期始新世の地層から出土した、アダピス類Darwiniusのほぼ完全な骨格の記載報告がなされ、これが真猿亜目の初期進化をつなぐ重要な「リンク」だとして喧伝されたことで、アピダス類の分類に関する議論が再燃した。本論文では、エジプトの後期始新世初頭(約3,700万年前)の地層から出土した、大型のアダピス類(新属Afradapis)の完全な歯列および顎を示す。これには、真猿類霊長類の幼体、特に旧世界ザルおよび類人猿の最古の狭鼻猿類祖先にもみられる、一連の際立った歯および顎の派生的特徴が認められる。現生および絶滅霊長類(ステム真猿類の候補すべてを含む)117種について形態的特徴360種類を点数化した系統分析により、アダピス類は、直鼻猿類(メガネザル-真猿亜目分岐群)でもステム真猿類でもなく、クラウン曲鼻猿類の姉妹分類群となり、AfradapisおよびDarwiniusは、子孫種が知られていないアダピス類亜科Caenopithecinaeの中の地理的に広く分布した分岐群に位置付けられた。したがって、これらのアダピス類が真猿類と共有する特殊化した形態的特徴は、進化的収斂だと解釈するのが最も理にかなう。それでもAfradapisは、アフリカ・アラビア地域で発見されている最大の非真猿類霊長類として、始新世アフリカの原猿類の多様性を示す意外な新証拠をもたらし、アダピス類と高等霊長類との生態学的競争がアフリカ・アラビア地域のステムおよびクラウン真猿亜目の初期進化で重要な役割を果たした可能性を浮かび上がらせている。

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