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工学:半導体における光注入された電子のスピン状態トモグラフィー

Nature 457, 7230 doi: 10.1038/nature07729

スピンは電子の基本特性であり、情報記憶に重要な役割を果たす。スピンを用いた量子情報技術では、電子スピン状態の生成と読み出しが不可欠な機能となる。スピン状態のコヒーレンスはその量子性の現れであるため、生成と読み出しはどちらもスピンコヒーレントでなければならない。しかし、カー回転を利用した従来のスピン測定手法は、磁気光学カー効果による反射光の偏光回転を使ってスピン・ポピュレーションを測定するが、スピンコヒーレンスを推測するためには、余分なスピン操作または歳差運動というステップを必要とする。今回我々は、従来のカー回転法を一般化して、スピンダイナミクスを操作しなくても、電子スピンコヒーレンスの直接測定を可能にする手法について報告する。これにより、基底状態の任意のセットにスピンを射影測定できる。この手法はスピン状態トモグラフィーを可能にするため、我々はこれをトモグラフィック・カー回転(tomographic Kerr rotation)と名付けた。我々は、光の偏光コヒーレンスが電子のスピンコヒーレンスに転写されることを実証し、歳差運動電子をもつ半導体量子井戸と非歳差運動電子をもつ半導体量子井戸に、トモグラフィック・カー回転法を適用することでこれを確認した。このスピン状態の転写とトモグラフィーは、固体中で基底に依存しないスピン量子状態の生成と読み出しを行う手段となる。

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