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量子情報科学:超高速光パルスを使った単一量子ドットスピンの完全な量子制御

Nature 456, 7219 doi: 10.1038/nature07530

量子情報処理システムに必要な基本条件は、単一キュービットの状態を完全に制御できることである。電子スピンをキュービットとして使う場合には、ユニバーサル単一キュービットゲートは、スピンを任意の軸の周りに任意の角度だけ回転することによって実現される。回転角の制御は、2つのスピン状態間のコヒーレントラビ振動によって実現される。回転軸の制御は、遅延時間を変えて分離した2つのコヒーレントスピン回転により実現されるラムゼー干渉によって実証される。量子ドット中の電子スピンの完全な量子制御は、共鳴高周波(マイクロ波)パルスを使ってこれまでに実証されており、これには何周期ものスピン歳差が必要である。しかし、スピンの光操作では、ピコ秒あるいはフェムト秒時間スケールでの量子制御が可能であり、どのような回転も1周期のスピン歳差内に起こすことができる。最近行われた光による単一スピン制御の研究では、量子ドットにおけるスピン状態の初期化、そしてほとんど分極していない単一スピン状態におけるコヒーレンスの超高速操作が実証された。本論文では、量子ドット中の初期化した電子スピン状態の、ピコ秒光パルスを使った完全なコヒーレント制御を実証する。まず単一光パルスの強度を変化させて、2つのスピン状態間に6回以上のラビ振動を観測した。次に、2個の光パルスを使って、高いコントラストのラムゼー干渉を観測した。このような2パルス列を使えば、どのような単一キュービットゲートでもピコ秒時間スケールで実現することができる。これらの実験結果は、スピン初期化と最終的なスピン状態の射影測定も含めて、全光学的な手法による単一キュービットの完全な演算が行えることを実証した。

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