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地球:地球の下部マントルにおける放射伝導率

Nature 456, 7219 doi: 10.1038/nature07412

地殻やマントルの鉱物中の鉄は、複数の酸化状態をとることが可能である。このことは、生物地球化学的な過程、大気の酸素化やマントルの酸化状態にかかわりがある。地球深部では、ケイ酸塩ペロブスカイト(Mg0.9Fe0.1)SiO3やフェロペリクレース(Mg0.85Fe0.15)O中の鉄は、下部マントルの熱伝導率、ひいてはコアからの熱流束に影響を与える。しかし、輸送特性への鉄の酸化状態の影響についてはほとんどわかっていない。本論文では、地球の下部マントルで主要なケイ酸塩ペロブスカイト鉱物の熱伝導率のうち放射成分が、第二鉄イオンFe3+の量によって制御されていることを示す。コア-マントル境界の圧力に対応する133 GPaまでの圧力で、ケイ酸塩ペロブスカイトとフェロペリクレースの光吸収スペクトルを得た。フェロペリクレースの吸収スペクトルは、800 Kかつ60 GPaまでごく低い温度依存性を示す。ケイ酸塩ペロブスカイトにおける結果から、可視と近赤外スペクトル領域での光吸収は、O-Fe3+電荷移動とFe3+-Fe2+原子価間遷移によって占められている一方、Fe2+の結晶場遷移からの寄与はかなり小さいことがわかった。これらのデータから見積もられた圧力依存性の放射伝導率kradは、従来の外挿モデルから推定された値よりも2〜5倍低い。これは、下部マントル内にある熱組成プルームの発生や安定性といったマントルの進化に影響を与える。

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