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腫瘍:神経芽細胞腫でALK受容体型キナーゼを活性化する体細胞変異と生殖系列細胞変異

Nature 455, 7215 doi: 10.1038/nature07398

神経芽細胞腫は、末梢の交感神経系から生じる腫瘍で、小児期に最もよくみられる固形腫瘍の1つである。通常は散発性であるが、家族性の症例も観察され、その一部は神経堤の先天奇形を伴って発症し、PHOX2B遺伝子の生殖系列細胞変異と関連する。本論文では、広範囲にわたる神経芽細胞腫を対象に、全ゲノム規模で比較ゲノムハイブリダイゼーションによる解析を行った。ALK(anaplastic lymphoma kinase)チロシンキナーゼ受容体をコードする遺伝子座のコピー数増加が、再現性をもって認められた。ある症例からは特に重要な情報が得られ、ALKのみに限定された高効率の遺伝子増幅が明らかになったことから、この遺伝子自体が神経芽細胞腫の発生に寄与している可能性が考えられる。続いて、細胞株および原発腫瘍のDNAを直接配列決定したところ、ALKキナーゼドメインの体細胞変異が同定され、それらが主に2つのホットスポットに集中していることがわかった。神経芽細胞腫の2家系で生殖系列細胞の変異が観察され、ALKが神経芽細胞腫の素因遺伝子であることが示された。変異型ALKタンパク質は過剰に発現して、過剰にリン酸化されており、構成的なキナーゼ活性を示した。ALKが変異している細胞や、野生型ALKを過剰に発現している細胞株で、ALKの発現をノックダウンすると、細胞増殖の大幅な低下が引き起こされた。総合すると、これらのデータは、ALKが神経芽細胞腫の発生で重要な役割を担っていることを明らかにし、ALKが、現在の治療法ではいまだに致命的な疾患である神経芽細胞腫の非常に有力な治療標的になる可能性を示すものである。

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