Letter 宇宙:銀河団に付随する低周波数の電波ハロー 2008年10月16日 Nature 455, 7215 doi: 10.1038/nature07379 銀河団は、重力により束縛された、宇宙で最大規模の天体であり、太陽質量の約1015倍の質量の高温(108 K)ガス、そして銀河とダークマターを、通常10 Mpc3程度の体積中に含んでいる。磁場と相対論的粒子は、巨大な「電波ハロー」によって明らかなようにガスと混合しているが、電波ハローは、銀河団の中心部でメガパーセクスケールの希薄なシンクロトロン放射から生じる。電波ハローが生じるには、放射している電子が乱流によってin situで加速されるか、あるいは、陽子の衝突によって二次的粒子として銀河間物質へ注入されなければならない。電波ハローは、複雑な力学的性質をもつ大質量の銀河団の一部だけで見つかるため、上記のようなメカニズムと銀河団の合体の間にはつながりがあると考えられる。本論文では、衝突銀河団アベル521に付随する低周波数での電波ハローについて報告する。このハローは、極めて急峻な電波スペクトルをもち、高い周波数でのカットオフがあることを示唆している。このことが、1.4 GHz(すべての他の既知の電波ハローが最もよく調べられてきた周波数)での観測によるこのハローの発見を難しくしている。ハローのスペクトルは、相対論的電子の二次的起源とは矛盾しているが、乱流による加速を裏付けており、宇宙の多くの電波ハローが主に低周波数で放射をしている可能性を示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る