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細胞:Ihog相同体に対するヘッジホッグの結合様式は、生物の異なった門にわたっては保存されていない

Nature 455, 7215 doi: 10.1038/nature07358

ヘッジホッグ(Hh)タンパク質は後生動物の胚で、発現される部位から別の場所へと拡散して濃度勾配を形成し、濃度に応じた細胞の分化応答あるいは増殖応答を引き起こすことにより、組織のパターンを特定する。Hhやその組織間の移動に対する細胞の応答はどちらも厳密に調節されており、Hhシグナル伝達の異常はヒトの先天性異常やがんに結びつくと考えられている。Hhシグナル伝達にかかわるのはHhのアミノ末端ドメイン(HhN)で、これには2種類の脂質が付加されて、多価リポタンパク質粒子の一部として分泌される。Hhシグナルの受け取りは、応答する細胞の表面にあるいくつかのタンパク質によって調節される。このようなタンパク質には、Patched(Ptc)、Smoothened(Smo)、Ihog(哺乳類ではCDOあるいはCDONと呼ばれる)や脊椎動物に特異的なタンパク質のHip(Hhipとも呼ばれる)、Gas1などが含まれる。ショウジョウバエのIhogとその脊椎動物での相同体であるCDOとBOCは、複数の免疫グロブリンとフィブロネクチンIII型(FNIII)反復配列をもち、Ihogの1番目のFNIII配列は、ショウジョウバエHhNにヘパリンに依存する形で結合する。プルダウン実験で意外にも、哺乳類のソニック・ヘッジホッグのN末端ドメイン(ShhN)は、CDOのオルソロガスでないFNIII配列に結合することがわかった。今回我々は、ShhNとCDOの3番目のFNIII配列とが作る複合体について、生化学研究、生物物理学研究、X線構造研究を行った。そして、ShhN-CDOの相互作用がHhN-Ihog相互作用には全く似ていないこと、この相互作用にはカルシウムが必要で、カルシウムはShhNのこれまで知られていなかった部位に結合することを明らかにした。この結合部位はほとんどすべてのHhタンパク質で保存されており、ShhNとCDO、Ptc、Hip、Gas1との相互作用を仲介するホットスポットである可能性が非常に高い。全前脳症、短指症A1型の原因となる脊椎動物Hhタンパク質の変異は、このカルシウム結合部位に位置づけられ、上記のような結合相手のタンパク質との相互作用を妨げる。

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