Article 構造生物学:ATPアーゼSecAとタンパク質透過チャネルが作る複合体の構造 2008年10月16日 Nature 455, 7215 doi: 10.1038/nature07335 細菌では多くのタンパク質が、ヘテロ三量体であるSecY複合体が形成する膜チャネルと細胞質のSecAというATPアーゼの相互作用により分泌される。今回我々は、超好熱細菌Thermotoga maritima由来のタンパク質から得られた、SecY複合体に結合したSecAの結晶構造を4.5Åの最大分解能で報告する。ATP加水分解の中間状態にある1個のSecA分子が、SecY複合体中の1個の分子と結合して、この両方が相互作用の際に重要な構造変化を起こす。SecAのポリペプチド架橋ドメインは、透過基質を「クランプ」中に捕捉できるような大きな構造変化を起こす。SecYチャネルを通るポリペプチドの移動は、SecYの細胞質側に開いたじょうごのような構造内でのSecAの「ツーへリックスフィンガー」の動きと、SecYの孔上でのSecAのクランプの協調した締め付けと拡張により起こると考えられる。SecAの結合により、SecYチャネルの側面のゲートに「窓」が形成され、それが栓(プラグ)として働くドメインを移動させて、シグナル配列のチャネルへの結合とチャネルの開口が準備される。 Full Text PDF 目次へ戻る