Letter 物理:ボーズ-アインシュタイン凝縮体の形成における自発的な渦 2008年10月16日 Nature 455, 7215 doi: 10.1038/nature07334 相転移は自然界の至るところに存在し、微視的には関連のない物理系が臨界点付近で同一のスケーリング挙動をみせるような普遍性クラスに分類できる。多くの連続相転移にみられる顕著で普遍的な要素の1つは、臨界点を通過するクエンチの過程で起こるトポロジカル欠陥の自発的な形成である。このような転移における欠陥形成の微視的な動力学は一般的に調べるのが難しく、特に超流体では難しい。しかし、ボーズ-アインシュタイン凝縮体(BEC)では、これら動力学の詳細を調べることのできる実験と理論の特異な機会が得られる。本論文では、トラップした原子気体のBEC相転移に関する実験および理論研究の結果を示す。我々は、凝縮の過程で渦が自発的に形成されるのを観察し、統計的に評価した。有限温度ボーズ気体の原子間相互作用、量子ゆらぎと熱ゆらぎを考慮した微視的な理論を使って、この凝縮をシミュレートし、そして、我々の実験結果と定量的によく一致する渦形成を観測した。我々の研究結果によって、超流体におけるコヒーレンスの形成がさらに解明され、また普遍的な相転移動力学を直接調べることが可能になるであろう。 Full Text PDF 目次へ戻る