Letter 物性:金属銅酸化物と絶縁性銅酸化物の間の高温界面超伝導 2008年10月9日 Nature 455, 7214 doi: 10.1038/nature07293 ナノメートルサイズの界面に閉じ込められた高転移温度(高Tc)超伝導の実現は、多様な応用が考えられ、低次元量子現象を研究する機会が得られるため、ずっと以前から目標とされてきた。しかし、これは達成困難な目標だったが、それは従来型の金属では電子密度が高いせいで、界面効果(キャリアの空乏化や蓄積)が、超伝導の発生に必要なスケールであるコヒーレンス長よりはるかに狭い領域に制限されるからである。対照的に銅酸化物は、キャリア密度が低いがTcが高く、コヒーレンス長が非常に短く、このような性質は目的に合っている。しかしその代わり、界面は原子レベルで完全でなければならない。今回我々は、(La2CuO4)と金属(La1.55Sr0.45CuO4)からなる二重層における超伝導について報告する。これらの材料は、どちらも単独では超伝導を示さない絶縁体である。この二重層では、Tcが積層順序に応じて約15 Kまたは約30 Kとなる。この非常にロバストな現象は、界面の2〜3 nmの範囲に限定される。このような二重層をオゾンにさらすと、Tcは50 Kを超えるようになる。この強化型の超伝導は、厚さが単位格子約1〜2個分の界面層に起因することも示されている。二重層系におけるTcの向上は過去に観測されているが、界面がもつ極めて重要な役割は当時認識されていなかった。 Full Text PDF 目次へ戻る