Letter 宇宙:赤方偏移z = 0.692の銀河における84-µGの磁場 2008年10月2日 Nature 455, 7213 doi: 10.1038/nature07264 我々の銀河系に広がっている磁場は、星間媒質の重要な構成要素であり、星間雲の力学的性質、宇宙線のエネルギー密度や星形成を仲介している。イオン化した星間ガスと関係のある磁場は、我々の銀河系内のパルサーの観測により測定されてきた。パルスの分散や直線偏光面の回転、つまりファラデー回転の電波周波数での計測からは、B ≈ 3 µGという磁場平均値が得られる。高赤方偏移のクエーサーにより放射された直線偏光した光子のファラデー回転と考えられるものの検出によって、同様な磁場が赤方偏移z > 1の前景の銀河に存在することが示唆されている。しかしながら、ファラデー回転のみでは、磁場の大きさも赤方偏移も決まらないため、赤方偏移z > 0での銀河磁場の強度は明らかになっていない。本論文では、我々の銀河の中性星間ガスでB = 6 µGの平均値を得たのと同じゼーマン分裂の観測により、z = 0.692に位置する銀河でB ≈ 84 µGという磁場を計測したことを報告する。磁場生成に関する主要な理論である平均場ダイナモモデルは、過去における大規模な磁場はもっと強かったのではなく、より弱かったと予測しているので、今回の結果は予想外である。 Full Text PDF 目次へ戻る