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認知科学:非言語的な概算能力の個人差は数学の成績と相関する

Nature 455, 7213 doi: 10.1038/nature07246

人間の数学的能力は、2種類の表現システムによって現れる。微積分のような分野の数学的能力は、明示的指導を受けた人に特有の象徴的表現に基づいている。これよりも基礎的な数的直観力は、成人、乳幼児、およびヒト以外の動物に共通する進化的に古い数量概算システムに支えられている。これらのグループはすべて、事物の概数を言葉で数えずに視覚的または聴覚的配列として表現でき、その能力を食物探しなどの日常的行動の誘導に利用している。数量概算システムは種も発達段階も超えて広がっているが、一部の個体の非言語的な「数的感覚」が他の個体よりも精密であるのかどうかは知られていない。また、このシステムが、ヒトが明示的教育で獲得する形式的な象徴的数学の能力とどの程度関係しているのかも、明らかにされていない。今回我々は、14歳の子どもの非言語的概算能力には個人差が大きく、この時点での個人差は、幼稚園時代までさかのぼる、過去の標準的数学学力試験の点数と相関することを明らかにする。また、この相関は、他の認知および動作に関する要因の個人差を考慮に入れても、なお有意なものであった。今回の結果は、学校で教える数学の学力の個人差が、学習によらない、進化的に古い数量概算感覚の鋭敏さの個人差と関係していることを示している。幼時の数的感覚の鋭敏さの差がその後の数学学習に影響するのかどうか、数学教育が数的感覚の鋭敏さを高めるのかどうか、その両者に対して第三の要因がどの程度影響するのかについては、今後の研究で明らかにされよう。

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