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物性:超伝導体HgBa2CuO4+δの擬ギャップ領域中にみられる異常な磁気秩序

Nature 455, 7211 doi: 10.1038/nature07251

相図における擬ギャップ領域は、異常物性を特徴とする高転移温度(高Tc)超伝導の分野における重要な未解決の謎である。個別の相の数および超伝導ドームの真下に量子臨界点が存在する可能性に関して、未解決の問題が存在する。新しい種類の秩序に関する決定的な証拠がまだないため、その描像ははっきりしていない。YBa2Cu3O6+δ(YBCO)の中性子散乱測定からは、磁気秩序について、存在しない、あるいは磁気秩序が弱いが存在するという矛盾する結論が得られている。また、YBCOに関するミューオンスピン緩和測定の結果と、Bi2Sr2CaCu2O8+δに関する円偏光光電子放出実験の結果の解釈は、意見の分かれるものであった。今回我々は、偏極中性子回折を用いて、モデル超伝導体HgBa2CuO4+δ(Hg1201)に関して、特性温度T*が異常磁気秩序の始まりを特徴付けるものであることを実証する。今回の観測結果は、最近のYBCOに関する結果とともに、そのような状態が広く存在することを実証している。これらの結果は、T*を相転移温度ではなくクロスオーバー温度と見なす理論を否定するようにみえるが、以前に提案された頂点酸素の軌道が関与する電荷電流ループ秩序の変種という考え、および異常特性の多くが量子臨界点の存在に起因するという考えと一致している。

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