Letter

進化:化石記録にみられる絶滅選択性の環境的決定要因

Nature 454, 7204 doi: 10.1038/nature07032

生物大量絶滅の原因と、絶滅事象の際の生物学的選択性の性質は、依然として古生物学で中心的な問題である。絶滅のメカニズムとして多くのさまざまな環境摂動が引き合いに出されてきたが、海水準の変動が多くの生物相交代事象と一致していることは、かなり以前から知られている。最近の研究は、縁海域の変化が海洋動物の大進化に影響を及ぼしてきたという仮説を支持しているが、環境転換の差異が絶滅の選択性にどの程度寄与してきたかは、依然としてよくわかっていない。本論文では、堆積岩群の時間的経過を新たにまとめたデータを用いて、炭酸塩と陸源砕屑物の堆積した海洋陸棚環境がさまざまな空間的時間的動態を示すこと、またこれらの動態から、Sepkoskiのいう古生代の進化動物群と現生の進化動物群の間にみられる属レベルでの絶滅、絶滅選択性、および多様性の諸パターンを予測できることを示す。これらの結果は、生物学的相互作用もしくは異常な物理的諸事象が大進化の推進力として働いた可能性を排除してはいないが、海洋陸棚の生息域の転換とそれに関連する環境変化が、顕生代における絶滅、絶滅選択性および海洋生物群の構成移行の一貫した決定要因であったことを示唆している。

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