Letter 免疫:C型肝炎ウイルスRNAの組成依存的RIG-I認識によって誘導される自然免疫 2008年7月24日 Nature 454, 7203 doi: 10.1038/nature07106 自然免疫防御はウイルス感染の制御に必須であり、病原体関連分子パターン(PAMP)と呼ばれるウイルス高分子モチーフの宿主による認識を介して引き起こされる。C型肝炎ウイルス(HCV)は肝臓で複製するRNAウイルスで、全世界で2億人がこれに感染している。感染は、細胞のRIG-Iヘリカーゼによって引き起こされる肝臓の免疫防御によって調節される。RIG-IがPAMP RNAに結合することでシグナル伝達が起こり、インターフェロン調節因子3が活性化されて、感染を抑えるインターフェロンα/βおよび抗ウイルス/インターフェロン刺激遺伝子(ISG)の発現が誘導される。今回我々は、HCVゲノムの3′非翻訳領域とその複製中間産物のポリウリジンモチーフをRIG-IのPAMP基質として同定し、RNAウイルスのゲノムに存在するこのモチーフおよび類似のホモポリウリジンもしくはホモポリリボアデニンモチーフが、ヒトおよびマウスの細胞におけるRIG-I認識と免疫誘導の主な特徴であることを示す。このPAMP RNAの5′末端3リン酸は、RIG-I結合に必要であるが十分ではなかった。この結合は、リボヌクレオチドのホモポリマーであること、直鎖状の構造であること、そして長さに主に依存する。HCV PAMP RNAは、in vivoでRIG-I依存的なシグナル伝達を刺激して肝臓の自然免疫を誘導し、in vitroではインターフェロンとISG発現を引き起こしてHCV感染を抑制した。これらの結果は、HCVゲノムおよび他のRNAウイルス内の特定なホモポリマーRNAモチーフをRIG-IのPAMP基質として同定することで新たな概念をもたらし、また、PAMP-RIG-I相互作用の免疫賦活的な特性をワクチン用の免疫アジュバントや免疫療法的手法に使えることを証明している。 Full Text PDF 目次へ戻る