Letter 物理:超伝導量子回路におけるフォック状態の発生 2008年7月17日 Nature 454, 7202 doi: 10.1038/nature07136 スピン系と調和振動子は、量子力学における2つの典型的な系を構成している。2個の量子エネルギー準位をもつスピン1/2系は自然界にみられる本質的に最も非線形な系であり、一方、調和振動子は最も線形な系を表し、無限個の等間隔の量子準位をもつ。これらの系の重要な違いは、2準位スピンは古典的な励起を使って任意の量子状態に準備できるが、振動子に古典励起を適用すると、古典状態とほとんど識別できないコヒーレント状態が発生する点にある。振動子の量子的なふるまいは、特定の数のエネルギー量子をもった状態であるフォック状態において最も顕著となるが、このような状態は生成させるのが難しい。本論文では、固体系で多光子フォック状態を制御して発生させる実験について示す。我々が使った超伝導位相キュービットは2準位スピン系をよく近似し、調和振動子として作用するマイクロ波共振器と結合している。これから最大6光子の純粋なフォック状態を生成し、分析した。これらのフォック状態と、共振器に直接古典パルスをかけて発生させたコヒーレント状態との比較を行った。 Full Text PDF 目次へ戻る