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顕微鏡学:グラフェン上の軽原子と軽分子の画像化と動態

Nature 454, 7202 doi: 10.1038/nature07094

物質の構成要素を個々に観察することは、顕微鏡学の主要目標の1つである。走査トンネル顕微鏡法の発明は、固体表面の原子スケールの特徴がついに容易に画像化されるようになったことで、実験表面科学に大変革をもたらした。しかし、走査トンネル顕微鏡法には、例えば試料の導電性、清浄度、データ取得速度に制約があるため、適用性に限界がある。より古い顕微鏡技術である透過電子顕微鏡法(TEM)は、近年、計装の巧妙な進歩により多大な恩恵を受けており、今では1個の重(高原子番号)原子を、半導体材料中に埋め込まれている場合でもTEMで検出できる。しかし、従来型TEMでは、軽元素のコントラストは非常に低いため、1個の低原子数原子(炭素はもとより水素も)を検出することは、不可能ではないにしても依然として極めて困難である。今回我々は、最小の原子や分子でさえも従来型TEMで観察する方法を実証した。すなわち、清浄な単層グラフェン膜上の原子状水素や炭素などの吸着物質は、まるで自由空間に浮かんでいるかのように観察できる。我々は、そのような個々の吸着原子を炭素鎖や空孔とともに直接画像化し、リアルタイムでそれらのダイナミクスを調べた。この技術によって、より複雑な化学反応のダイナミクスを明らかにし、未知の吸着物質の原子スケールの構造を特定する道が開かれる。さらに、グラフェンの原子スケール欠陥の研究から、この興味深い物質をナノエレクトロニクスに応用するための知見が得られるかもしれない。

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