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生態:大規模な撹乱が誘発するコヒーレントな生態学的動態

Nature 454, 7202 doi: 10.1038/nature06935

撹乱に対する集合群集レベルの応答は生態学における主要な関心事の1つだが、それは、不確定な世界で生態系が機能を維持する能力には撹乱後の動態が不可欠であるためである。撹乱に対する群集レベルの応答には、すべての種が盛衰を共にする同期振動から、個々の種では密度が変動しながらも全バイオマスが比較的一定に保たれる補償性の動態まで幅がある。最近の重要な知見によれば、同期性および補償性のパターンは分析の時間スケールによって変わることがあり、また、異なるスケールで出現する反対のパターンによって隠されるようなコヒーレントな動態はスペクトル時系列法で検出可能である。本論文では、実験的に操作したプランクトン群集にウェーブレット解析を適用すると、撹乱後の強い同期性が明らかになることを示す。こうした群集には撹乱感受性種と撹乱耐性種の双方が含まれていて機能群内に補償を生ずることが知られているため、今回の結果は一見矛盾している。理論による予測では、機能的に等価な種の補償的置換が生態学的群集を安定化させるはずだが、今回の結果では、全群集レベルでの季節的バイオマス変動に大幅な拡大が認められた。この矛盾の解決は、個々の種間にみられる季節性パターンにかかっている。撹乱前には年間を通じてバイオマスの安定化に寄与していた寒冷季優占種は、撹乱後の群集構成の補償的変化によって消滅した。撹乱後の群集の優占種は温暖季に協調的に最大化し、バイオマス季節変動で観察された同期性と増大が説明できた。今回の結果は、補償性の動態を生態系の安定性と関連づける理論には、環境変化への種の応答における相補性のみならず、撹乱耐性種と撹乱感受性種の間の季節的な相補性をも考慮する必要があることを示唆している。

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