Article 発生:アフリカツメガエル胚におけるBMP活性勾配の変化 2008年6月26日 Nature 453, 7199 doi: 10.1038/nature07059 ハンス・シュペーマンは画期的な実験で、両生類胚の背側部分から均整のとれた幼生を作り出せること、そして形成体と呼ばれる背側の細胞小集団を、他の胚に移植すると均整のとれた完全な2番目の軸が誘導されることを示した。形成体の重要な作用は骨形成タンパク質(BMP)阻害因子の局所的な分泌であり、これがBMP活性勾配のプロファイルを決定する。この勾配形成に中心的な働きをするいくつかのタンパク質についてはよく調べられているが、それらの統合的な機能や、特にパターンが大きさに応じて変化する仕組みについてはわかっていない。本研究で我々は、アフリカツメガエル(Xenopus)において、BMP活性勾配は「往復輸送型」機構によって決まるという証拠を示す。この機構により、BMPリガンドは、BMP阻害因子Chordinとの結合を介して腹側へ輸送される。BMPリガンドAdmpのフィードバック抑制を伴うこの往復輸送は、シュペーマンの観察に量的な説明を加えるものであり、胚の大きさに応じたパターンの変化も、当然これで説明できる。 Full Text PDF 目次へ戻る