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化学:エナンチオ選択的二重触媒アルキル化による(−)-cyanthiwigin Fの全合成

Nature 453, 7199 doi: 10.1038/nature07046

二重触媒エナンチオ選択的変換は、1回の操作での立体化学的に複雑な分子の構築を容易にする有用な合成方法である。多重不斉反応によって、単一反応で2つ以上の立体中心が生成されるばかりでなく、類似の単一変換と比較して最終生成物の鏡像体過剰率が高くなる。さらに、多重不斉操作では、反応部位に近い既存のキラル中心を利用せずに、同じ分子骨格内の離れた場所に数個の立体中心を独立して構築できる可能性がある。エナンチオ選択的多重触媒反応は固有の利点をもつにもかかわらず、天然物全合成への応用には、ほとんど使われていない。今回我々は、海産ジテルペノイド(−)-cyanthiwigin Fの簡便合成に、二重立体切除型(double stereoablative)エナンチオ選択的アルキル化反応を用いたことを報告する。単一の立体コンバージェント操作で2つの立体中心を独立して選択的に形成する手法を用いて、ラセミおよびメソ・ジアステレオマーの複雑な混合物を、極めて良好な鏡像体過剰率で合成上有用な中間体に円滑に変換しうることが実証された。この触媒変換から得られた立体化学的情報によって、この海洋天然物の容易かつ迅速な全合成完了が容易になる。

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