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海洋:海洋上層の水温上昇と数十年間の海水準上昇の推定値の改善

Nature 453, 7198 doi: 10.1038/nature07080

気候システムのエネルギー収支変化は、海水温とそれに伴う熱膨張の海水準上昇への寄与に主に現れる。しかし気候モデルでは、火山などによる変動する気候強制が組み込まれている場合でさえ、まばらで少ない観測データからなるデータベースから推測される、全球的に平均された海洋の熱含有量(エンタルピー)の大きな10年変動は再現されない。観測された寄与を合計しても、数十年間の全上昇量は十分に説明されなかった。本論文では、1950〜2003年の海洋上層300 mと700 mについて、データのカバー範囲がまばらでも取り扱える統計手法を用い、最近の補正を適用して最も一般的な海水温観測値における系統的な偏りを減少させて、ほぼ全球の海洋の熱含有量と熱膨張の推定値を改善した結果を報告する。我々の推定した1961〜2003年の海水温上昇と熱膨張の傾向は、これまでの推定値より約50パーセント大きいが、1993〜2003年については約40パーセント小さく、これは1990年代について以前に推定された変化率には計器誤差の結果として生じた正の偏りがあるという認識と一致している。平均すると、火山爆発による強制を含めた気候モデルによる10年変動は観測結果と今回ほぼ一致したが、モデルによる数十年間の傾向は観測値より小さい。観測に基づく海面上層の熱膨張の推定値を海水準上昇に寄与する他の要因に加えることで、1961〜2003年の寄与の合計は約1.5±0.4 mm yr−1となった。この値は、以前の研究で確立された手法を用いて更新したほぼ全球の平均海水準上昇に対する我々の推定値である1.6±0.2 mm yr−1とよく一致している。

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