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腫瘍:がん遺伝子変異に対する相乗的な応答によってがんの表現型に必須の遺伝子クラスを規定する

Nature 453, 7198 doi: 10.1038/nature06973

がんの分子基盤を理解することは、標的化治療介入の戦略を開発する上で極めて重要である。しかし、そのような標的の同定は非常に困難で予測不可能である。がん細胞への形質変換には、いくつかのがん遺伝子変異が協調して起こることが必要で、それによって多くの細胞特性が大幅に改変され、遺伝子発現パターンの複雑な変化が起こる。そのため、この多様な細胞表現型に必須の遺伝子は、シグナル伝達経路の解析後あるいは個別基準に基づいてのみ同定されてきた。協調的に作用するがん遺伝子の異常によって起こる細胞の形質転換は、下流のシグナル伝達回路の相乗的な変調によるものであることを我々は見いだしているが、このことは、悪性転換が極めて協調的なプロセスであり、遺伝子発現などの多様なレベルでの調節における相乗効果が関与していることを示唆している。本論文で我々は、機能欠失型p53およびRasの活性化によって相乗的に制御を受ける遺伝子の大部分が、マウスやヒト結腸細胞の悪性状態に重要であることを示す。特に24個の「協調応答遺伝子」のうち14個の遺伝子が、腫瘍形成に寄与していることが遺伝子発現阻害実験でわかった。それとは対照的に、非相乗的な応答を示す14個の遺伝子の発現を阻害した場合、類似した腫瘍形成を示したのは1つの遺伝子のみであった。したがって、がん遺伝子変異による遺伝子発現の相乗的な制御が悪性化の鍵となる要因であることが明らかとなり、がん遺伝子の機能獲得型および機能欠失型変異の下流の遺伝子ネットワークに介入標的を見つける際の有望な根拠となることがわかった。

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