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医学:カテコール-O-メチルトランスフェラーゼと2-メトキシエストラジオールの不足に関連する子癇前症

Nature 453, 7198 doi: 10.1038/nature06951

女性における子癇前症表現型表出の促進機序は、盛んな研究にもかかわらず、いまだに明らかにされていない。この疾患の主要な臨床的症状は、胎盤の低酸素状態、高血圧、タンパク尿、および浮腫である。子癇前症の母体症状の中には、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)/胎盤由来増殖因子(PLGF)および可溶性Fms様チロシンキナーゼ-1(sFLT-1、可溶性のVEGF受容体1)が関与する、血管新生バランスの低酸素状態による崩壊が原因となっているものもあると推測される。しかし子癇前症は、高sFLT-1値または低PLGF値を示す女性のすべてに発症するのではなく、低sFLT-1値および高PLGF値を示す女性に発症する場合もある。さらに、最近の研究によって、脈管構造に影響を与えるいくつかの可溶性因子が、おそらく子癇前症女性の胎盤の低酸素状態によって増加することが強く示唆されており、上流での分子の欠損が子癇前症に関与していると考えられる。本論文では、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)を欠損する妊娠マウスには、2-メトキシエストラジオール(2-ME)の欠損によって子癇前症様の症状が現れることを示す。2-MEはエストラジオールの天然代謝物であり、ヒトでは正常な妊娠の第3トリメスターに増加する。2-MEは、妊娠Comt−/−マウスに毒性をもたらすことなく子癇前症様のすべての症状を改善させ、胎盤の低酸素状態、低酸素誘導因子-1αの発現およびsFLT-1の上昇をいずれも抑制した。COMTおよび2-MEの値は、重度の子癇前症女性では大幅に低い。本研究は、遺伝的子癇前症マウスモデルを明らかにし、2-MEが血液検査および尿検査で診断用マーカーとして使える可能性があること、さらに、この疾患の予防または治療のための補助的薬剤としても使用できる可能性を示唆している。

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