Letter 免疫:アルミニウムアジュバントの免疫刺激作用におけるNalp3インフラマソームの重要な役割 2008年6月19日 Nature 453, 7198 doi: 10.1038/nature06939 一般的に「ミョウバン」と呼ばれるアルミニウムアジュバントは、世界中でヒトや動物のワクチンに最もよく使用されているが、ミョウバンによる免疫系刺激の基礎となる機構は明らかになっていない。Toll様受容体は感染の感知に重要であり、そのため、免疫学的な研究で使用されるさまざまなアジュバントの一般的な標的となっている。ミョウバンは、in vitroで炎症性サイトカインの産生を引き起こすことが知られているが、ミョウバンはToll様受容体の完全なシグナル伝達がなくても免疫系を活性化できることが、繰り返し証明されている。本論文では、アルミニウムアジュバントが、Nalp3(別名、クリオピリン、CIAS1あるいはNLRP3)インフラマソームと呼ばれる細胞内の自然免疫応答系を活性化することを示す。in vitroでマクロファージがミョウバンに応答して炎症性サイトカインであるインターロイキン1βとインターロイキン18を産生するためには、完全なインフラマソームシグナル伝達が必要であった。さらにin vivoでは、Nalp3、ASC(apoptosis-associated speck-like protein containing a caspase recruitment domain)あるいはカスパーゼ-1を欠損するマウスは、アルミニウムアジュバントと共に投与された抗原に応答して顕著な抗体反応を示すことができなかったが、完全フロイントアジュバントに対する応答は正常なままであった。我々は、Nalp3インフラマソームがアルミニウムアジュバントのアジュバント効果の重要な要素であることを明らかにする。さらに、自然免疫系のインフラマソーム経路が体液性の適応免疫応答を誘導できることを示す。今回の結果は、将来、有効かつ安全なアジュバントを設計する際に役立つ知見となるであろう。 Full Text PDF 目次へ戻る