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生理:ヘム恒常性はHRG-1タンパク質の保存され協調した機能により制御される

Nature 453, 7198 doi: 10.1038/nature06934

ヘムは、呼吸、気体の感知、生体異物の解毒、細胞分化、概日時計制御、代謝の再プログラム化やマイクロRNAプロセシングなどのさまざまな生物学的過程で補欠分子族として働く金属ポルフィリンである。少数の例外はあるが、ヘムは進化の過程を通じて極めてよく保存された特定の中間体で構成される多段階の生合成経路によって合成される。ヘムの生合成と分解に関しては広範な知識が得られているにもかかわらず、細胞内ヘム輸送を仲介する細胞経路や分子は知られていない。ヘム輸送経路の同定の実験的な妨げとなっているのは、細胞での高度に制御されたヘム合成と分解を細胞内輸送事象から切り離せないことである。線虫(Caenorhabditis elegans)および類縁の蠕虫は、天然ヘム要求生物で、環境中のヘムを取り込んでヘムタンパク質に組み込む。このヘムタンパク質には、脊椎動物のオルソログがある。今回我々は、線虫のヘム要求性を用いてHRG-1タンパク質を同定し、これらのタンパク質がヘムの恒常性、および線虫や脊椎動物の正常な発達に不可欠であることを示す。線虫でhrg-1あるいはそのパラログのhrg-4を欠失させると、個体でのヘム感知が障害され、ヘム類似体に対する異常な反応を示すようになる。HRG-1とHRG-4はこれまで知られていなかった膜貫通タンパク質であり、異なる細胞内分画に局在する。ゼブラフィッシュのhrg-1を一過的にノックダウンすると、水頭症、卵黄管の形成異常、および最も注目すべきことに赤血球形成の重大な欠陥が生じ、これらの表現型は線虫のHRG-1によって完全に救済される。ヒトと線虫のHRG-1は共局在し、ヘムに結合してこれを輸送することから、HRG-1の機能が進化的に保存されてきたことが証明される。これらの結果は、動物には細胞内ヘム輸送の保存された経路があることを明らかにしており、これは真核細胞のヘム輸送のモデルを示している。したがって、線虫のヘム輸送機構の解明は、ヒトのヘム代謝異常に関する手がかりを与え、線虫感染に対抗する抗寄生虫薬開発の新たな薬物標的を明らかにする。

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