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細胞:全ゲノムスクリーニングで示された細胞突起部におけるAPC結合RNAの濃縮

Nature 453, 7191 doi: 10.1038/nature06888

RNAの局在化は、さまざまなタイプの細胞で、極性の確立と維持に重要である。局在化RNAは通常、微小管あるいはアクチンフィラメントに沿って運ばれ、目的地で土台となる細胞下構造に係留される。そこでの保持には、一般にはアクチンあるいはアクチン関連タンパク質が関与するが、ある特定のRNAはサイトケラチンフィラメントとダイニンによって係留される。RNA局在化は細胞の運命決定からシナプス可塑性まで、さまざまな過程で重要だが、哺乳類細胞での局在化RNAの包括的な研究はこれまでほとんど行われていない。今回我々は、遊走する繊維芽細胞に注目して、この問題に取り組んだ。こうした繊維芽細胞は極性をもち、先導端と尾部が形成されるが、この過程にはRNAの非対称的分布がかかわっている。我々は分画法とマイクロアレイを組み合わせて全ゲノム規模で解析を行い、マウス繊維芽細胞で遊走刺激に応じて突出する偽足に局在するRNAを同定した。このような偽足突起には多様な種類のRNAが蓄積することがわかった。これらの転写物は、脱チロシン化された微小管のプラス端に集まった顆粒に3′非翻訳領域を介して係留された。顆粒内のRNAは、APC(adenomatous polyposis coli)腫瘍抑制因子やFMRP(fragile X mental retardation protein)に結合する。APCは転写物が突起に蓄積するのに必要である。以上の結果は、新しいタイプのRNA係留機構およびRNA局在化におけるAPCの新たな予想外の機能を示唆するものである。

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