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ダウン症候群マウスモデルのトリソミーは、ApcMinを介する腫瘍を抑制する

Nature 451, 7174 doi: 10.1038/nature06446

21トリソミー(ダウン症候群)の人では固形腫瘍の発生率が低いかどうかに関する、50年以上にわたる疫学研究の結果は矛盾したものになっている。我々は、ダウン症候群と癌のマウスモデルを用い、生物学的手法によってトリソミーと腸腫瘍の発生率との関連性を検討した。ApcMinによって発生する腫瘍の数は、異数体マウスモデルTs65Dn、Ts1Rhr、およびMs1Rhrで計測した。Ts65Dnマウスにおける第21染色体(Hsa21)の遺伝子のほぼ半分のオーソログ、あるいはTs1Rhrマウスがもつこれらのうちの33個の遺伝子だけにトリソミーがみられる場合、腸腫瘍の数は有意に減少した。Ms1Rhrでは、Ts1Rhrでトリソミーとなっているものと同じ33個の遺伝子の部分モノソミーにより、腫瘍の数が増加した。さらなる研究から、腸腫瘍の数に対する用量依存的な影響の大半を担うのはEts2遺伝子であることが実証された。Ets2の過剰発現時における抑制因子としての作用は、細胞の形質転換の防止に正常な遺伝子の働きを必要とする腫瘍抑制とは異なる。Ets2並びに、この種の保護効果に関与している可能性のあるその他の遺伝子の発現増大は、遺伝子の倍数性に関係なく、すべての個体に対して予防的効果を及ぼしているのかもしれない。

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