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NUMBは腫瘍抑制タンパク質p53の活性を制御する

Nature 451, 7174 doi: 10.1038/nature06412

NUMBは細胞運命決定因子であり、有糸分裂の際に非対称的に隔離されてNOTCHファミリーの細胞膜受容体の活性と拮抗することで、細胞運命の選択を制御している。NUMBはエンドサイトーシスタンパク質でもあり、NOTCHとNUMBの拮抗作用はエンドサイトーシスにも関係している。しかし、乳癌に対して腫瘍抑制因子としての役割をもつとされることからわかるように、NUMBにはさらに他の機能がある可能性がある。本論文では、腫瘍タンパク質p53(TP53とも呼ばれる)の調節因子という、ヒトNUMBのこれまで知られていなかった機能を報告する。NUMBは、p53とE3ユビキチンリガーゼHDM2(MDM2とも呼ばれる)と共に3成分複合体を形成し、それによってp53のユビキチン化と分解を防ぐ。その結果、p53の量が増えて活性が上昇し、p53に依存した表現型調節が起こる。乳癌ではNUMBの発現がみられない場合が多い。初代乳癌細胞ではこのためにp53量が減少し、化学療法に対する抵抗性が増すことが明らかになった。乳癌では、NUMB発現の消失が原因となって、NOTCH受容体の活性が上昇する。つまりこれらの癌では、NUMBの発現消失という単一の事象によって、癌遺伝子(NOTCH)の活性化とp53腫瘍抑制経路の減弱が決定づけられる。その生物学的結果として、NUMBが欠失している乳癌の予後が悪いことから明らかなように、腫瘍は悪性度の高いものとなる。今回の知見により、これまでに知られていなかった腫瘍抑制回路が明らかになった。

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