Article 細胞:ヒトCtIPはDNA末端の切除を促進する 2007年11月22日 Nature 450, 7169 doi: 10.1038/nature06337 細胞周期のS期とG2期には、DNA二本鎖切断(DSB)箇所は処理されて一本鎖DNAとなり、これによりATR依存性チェックポイントシグナル伝達が開始されて、相同的組み換えによるDSB修復が起こる。これまでの研究では、このようなDSB処理過程にMRE11複合体がかかわることが示されている。今回我々は、ヒトCtIP(RBBP8)タンパク質がDSB誘発剤に対する抵抗性をもたらし、S期とG2期に限ってDSBへ動員されることを明らかにする。またCtIPはDSBの切除に必要であり、したがって複製タンパク質A(RPA)やプロテインキナーゼATRのDSBへの動員にも、それに続くATRの活性化にも必要なことがわかった。さらに、CtIPがMRE11複合体と物理的、機能的に相互作用すること、効率よい相同的組み換えにはCtIP、MRE11が共に必要なことも確認された。またCtIPが、酵母のMRE11依存性DSB処理にかかわるSae2とアミノ酸配列の相同性をもつことも明らかになった。これらの知見から、DSB切除、チェックポイントシグナル伝達、相同的組み換えの制御にCtIPや類似タンパク質が果たす役割が進化上よく保存されていることが明確になった。 Full Text PDF 目次へ戻る