Letter 地球:火星にマグマオーシャンが長く存在したことを示す142Ndと143Ndの対による証拠 2007年11月22日 Nature 450, 7169 doi: 10.1038/nature06317 地球型惑星の化学的進化と熱史を理解する上で、初期のケイ酸塩分化にかかった時間スケールの解明は重要である。分化の初期過程では惑星規模でマグマオーシャンが形成されたと考えられているが、そのようなマグマオーシャンの寿命についてはほとんどわかっていない。火星では活発な対流やプレートテクトニクスがないため、内部での成分混合の規模は限定されており、惑星分化の初期段階が保持されている。火星に由来するSNC(Shergotty-Nakhla-Chassigny)隕石はこのような出来事の「記憶」を保持している。本論文では、半減期の短い146Sm-142Nd、および半減期の長い147Sm-143Ndを用いた年代測定法をシャーゴッタイト(shergottite)に適用し、初期のケイ酸塩分化の歴史を解明する。これらのデータは、マグマオーシャンが、コア形成後に約1億年の時間をかけて徐々に結晶化したとすると最もうまく説明できる。このように固化の時間が長引くには、内部の冷却速度を低下させる厚い大気が初期の火星に存在したことが必要である。 Full Text PDF 目次へ戻る