Letter 海洋:もとの巨大地すべりからはるかに離れた場所での海底岩屑流堆積の開始 2007年11月22日 Nature 450, 7169 doi: 10.1038/nature06313 海底の地すべりは堆積物の流れを引き起こすことがあり、その規模は圧倒的である。北西アフリカから沖合1,500キロメートルにわたって伸びる個々の流堆積物の地図が作られている。これらは、これまでに地球上で記録された最も長い流出堆積物密度流堆積物である。本研究はこれらの堆積物の1つを解析したものであり、この堆積物には地球の全河川によって1年間に輸送される堆積物量の10倍が含まれている。このタイプの海底流がどのようにして発生するかを解明することは重要な課題であるが、それはこのような海底流を直接観測することが極めて困難だからである。これまでの研究では、地すべりブロックの連続的な崩壊によって岩屑流が発生し、その堆積物が最初の地すべりの場所から斜面を下って伸びていく仕組みが示されている。本論文では、海底流によって巨大な岩屑流堆積物が生み出され、堆積は最初の地すべりから数百キロメートル離れて始まり、混濁流と呼ばれるより希釈されたタイプの流れの堆積物に包まれている証拠を提出する。その間にある広大な海床の全域で堆積物はほとんどみられなかったが、流れは局地的には非常に侵食性が高かった。堆積は、海床の勾配が0.05 °から0.01 °へ極めて小さいが急激な低下をすることで、最終的に引き起こされた。この岩屑流はおそらく、減速する混濁流からの流れの変化により生じた。別の可能性として、水路を通らない岩屑流が平らな(勾配が0.2 °から0.05 °)海床の100キロメートルにわたって痕跡をほとんど残さずに通過したことが考えられる。今回の研究は、初めはよく混合されていた非常に侵食性の高い海底流が、はるか遠くの深海に位置する微妙な勾配の変わり目を越えたところで大規模な岩屑流堆積物を作り出しうることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る