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嗅覚:マウスの嗅球における先天的なにおい処理と後天的におい処理

Nature 450, 7169 doi: 10.1038/nature06281

哺乳類の嗅覚系は、腐敗した食べ物に対する忌避行動や天敵のにおいに対する恐怖反応など、さまざまな応答を仲介している。嗅球では、糸球それぞれが1種類の嗅覚受容体に対応し、また、1種類のにおい物質は数種類の嗅覚受容体に結合できるため、嗅上皮が受け取った嗅覚情報は、嗅球上の異なった領域で活性化される複数の糸球という立体地図に変換される。このにおい地図が脳でどのように解釈されるのかを調べるため、我々は、嗅上皮の特定の領域に限局してジフテリア毒素遺伝子を発現させることにより、その領域の嗅神経細胞を除去した変異マウスを作成した。本論文では、背側域の嗅神経細胞を失ったマウスでは、嗅球の背側ドメインの糸球構造が欠失するが、欠失領域二次ニューロンは嗅球に存在していることを報告する。この変異マウスは忌避すべきにおいの検出はできるものの、それらに対する先天的忌避反応は示さない。ただし、この変異マウスは、残っている糸球によって、においに対する忌避行動を学習することはできる。これらの結果から、マウスの嗅球では、忌避情報が、先天的反応を担う糸球と後天的反応を担う糸球の2つのグループに分かれて受容されていることが判明した。

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