Letter 進化:位相差X線断層撮影顕微鏡法によってグネツム目およびベネチテス目のものとされた白亜紀の種子 2007年11月22日 Nature 450, 7169 doi: 10.1038/nature06278 過去25年間にわたる白亜紀の植物の中型化石の発見と研究により、細部まできれいに保存された花の化石が種々得られ、初期の被子植物に関する知識には大変革が生じたが、同じ中型化石群に含まれるそれ以外の種子植物にはこれまでほとんど関心が払われなかった。長さが通常わずか数ミリメートルのこうした化石は、自然の火災で炭化したものが多く、三次元的な形態も細胞の詳細な構造も保持されている。本研究では位相差増強シンクロトロン放射X線断層撮影顕微鏡法を用い、ポルトガルおよび北米で発見された白亜紀初期の炭化した小さな裸子植物種子の構造を明らかにした。この新たな情報により、これらの種子はグネツム目(近縁と考えられている化石分類群のErdtmanithecalesを含む)およびベネチテス目(ソテツ様の葉および花様の生殖構造体をもつ絶滅した重要な中生代種子植物)のものとされた。この結果から、グネツム目、Erdtmanithecales、およびベネチテス目の特徴的な種子構造によって、これらの分類群を含む1つの完系統が規定されることが示唆される。このことは、被子植物、ベネチテス目、およびグネツム目を関連づける議論百出の仮説(anthophyte hypothesis)に関する主要な要素の裏付けとなり、種子植物の系統発生に関する仮説に重大な意味をもってくる。 Full Text PDF 目次へ戻る