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構造生物学:マルトース輸送体の触媒反応中間体の結晶構造

Nature 450, 7169 doi: 10.1038/nature06264

大腸菌(Escherichia coli)のマルトース取り込み系は、ATP結合カセット輸送体スーパーファミリーに属し、よく研究されている。今回我々は、無傷のマルトース輸送体が、マルトース結合タンパク質、マルトースおよびATPと作る複合体の分解能2.8 Åでの結晶構造を報告する。この複合体の構造はATP加水分解を妨げる変異の導入によって安定化されており、ATP結合カセット二量体を閉状態のATP結合型コンホメーションで捕捉している。マルトースは、2つの膜貫通サブユニットの境界上にあって脂質二重層のほぼ中央部まで入り込んでいる、溶媒で満たされたくぼみ内部に埋まっている。マルトース結合タンパク質は開状態のコンホメーションでくぼみの入口に付着しており、糖分子を確実に一方向に輸送するための蓋として働いている。以上の結果から、ATP結合カセット二量体が閉じてATPを加水分解するのにあわせて、溶質を結合するタンパク質から溶質が膜貫通サブユニットへと輸送されるという協奏的な輸送機構に関する直接の証拠が得られる。

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