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神経:塩素イオンと神経伝達物質-ナトリウム共輸送体の相互作用の機構

Nature 449, 7163 doi: 10.1038/nature06133

神経伝達物質-ナトリウム共輸送体(NSS)は、神経伝達の調節に極めて重要な役割を果たし、精神刺激薬や抗うつ薬などの薬物の標的となる。相同体ではないグルタミン酸輸送体は塩素の透過を仲介するが、真核生物のNSSでは、塩素イオンは神経伝達物質と共に輸送される。一方、細菌のNSSファミリーであるLeuT、Tyt1、TnaTによる輸送は、塩素イオンとは関係がない。LeuTの結晶構造では、閉鎖された結合ポケットにロイシンと2つのナトリウムイオンが存在しており、神経伝達物質輸送体と高い関連性がみられる。ところが、神経伝達物質の輸送における塩素イオンの役割の詳細、およびその結合部位の位置は明らかになっていない。本論文では、ラット脳のGABA(γ-アミノ酪酸)輸送体GAT-1(別名SLC6A1)の2つのナトリウム結合推定部位の1つ、あるいはその近傍に負電荷をもつアミノ酸を導入すると、GABAの正味の輸送と交換が共に、ほとんど塩素イオン非依存性となることを示す。細胞内のpHが下がると、野生型のGAT-1とは対照的に、交換の速度は変わらないが正味の輸送速度は大幅に促進された。マウスのGABA輸送体GAT4(SLC6A11)やヒトドーパミン輸送体DAT(SLC6A3)に同等の変異を導入すると、やはり塩素イオン非依存性の輸送が起こるが、LeuTとTyt1に逆方向の変異を導入すると、これらの細菌のNSSによる基質の結合および(あるいは)取り込みが塩素イオン依存性となる。この結果は、塩素イオンあるいは輸送体自身によりもたらされる負電荷が、神経伝達物質の結合と移動に際して必要であり、おそらく共輸送されるナトリウムイオンの電荷を相殺していることを示している。

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