Letter 免疫:抗体によるHIV防御に重要なのは補体の結合ではなくFc受容体である 2007年9月6日 Nature 449, 7158 doi: 10.1038/nature06106 有効なワクチンのほとんどは中和抗体を誘導し、この特性はHIVワクチンの開発で極めて重要である。実際、利用可能な中で最良の動物モデルのいくつかでは、受動的に投与された中和抗体がHIVチャレンジを防御することが示されている。例えば、抗体の静脈投与によって、静脈あるいは粘膜へのSHIV(HIV/SIVキメラ)チャレンジからアカゲザルは防護されうるし、また、抗体の腟内局所投与によって、腟へのSHIVチャレンジからアカゲザルは防護されうる。しかし、中和抗体がHIVを防御する機構は理解されておらず、特に、抗体のFcを介するエフェクター機能の役割は明らかではない。本論文では、SHIVチャレンジからアカゲザルを防護する広範な中和力をもつ中和抗体の能力は、その抗体からFc受容体および補体との結合活性を取り除いた場合、大きく低下することを報告する。補体結合能の除去のみに関連した抗体の防護活性の喪失は認められない。我々のin vivoの結果はin vitroアッセイの結果と一致しており、Fc受容体をもつエフェクター細胞と、抗体と複合体を形成している感染細胞との相互作用が、感染細胞から生じるウイルス量を低下させるのに重要であることを示している。今回の結果全体から、HIVに対する効果的な防御には、感染細胞と遊離ウイルスの両方に対する活性が重要である可能性が示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る