Letter 地球:マントル、地殻および炭素質コンドライトの塩素同位体の均質性 2007年4月26日 Nature 446, 7139 doi: 10.1038/nature05748 地球内部の塩素は、炭素質コンドライトや太陽系での元素存在度と比べて非常に枯渇している。地球上の塩素の濃度と分布を知ることは、このような枯渇の原因を解明する上で重要である。塩素の安定同位対比が隕石、マントル、地殻物質で大きく異なっていることは、太陽系星雲内に複数の貯蔵庫があったことの証拠として使われ、また、これを用いてマントルと地殻内の塩素の相対的な割合が計算されている。本論文では、同位体比の大きな差は実際には存在せず、炭素質コンドライト、マントル、地殻はすべて同じ37Cl/35Cl比をもつことを報告する。さらに、始生代初期から現世までの地殻堆積物を分析し、年代に伴う系統的な同位体比の変動はなく、マントルと地殻は常に同じδ37Cl値をもっていたことを見いだした。マントル、地殻および炭素質コンドライトが類似していることから、太陽系星雲内に異なる同位体組成をもつ貯蔵庫はなく、地球が分化したときに同位体の分別は起きておらず、後になって(核が形成された後に)塩素を含む揮発性物質が単一の同位体組成をもつ薄い板状の地殻に付加されることもなかったことが確かめられた。 Full Text PDF 目次へ戻る