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医学:オピオイドは抑制性シナプスの長期増強を遮断する

Nature 446, 7139 doi: 10.1038/nature05726

脳の興奮性シナプスは特定パターンのシナプス活性化に応答して増強したり減弱したりするが、このようなシナプス強度の変化は学習だけでなく、薬物依存のような持続性の病態の原因にもなると考えられている。一方、抑制性のGABA(γ-アミノ酪酸)放出シナプスではシナプス可塑性の例は少ない。今回我々は、薬物依存が生じるのに必要な領域であるラット脳の腹側被蓋野でみられる、ドーパミンニューロンへのGABAA受容体を介するシナプス伝達の長期増強(LTPGABA)を報告する。この新しいタイプのLTPには異なるシナプスが関与しており、グルタミン酸シナプスにおけるシナプス後NMDA(N-メチル-D-アスパラギン酸)受容体の活性化が必要であるが、近傍の抑制性神経終末におけるGABA放出の増加に起因するものである。NMDA受容体の活性化は、シナプス後ドーパミンニューロンから放出される逆行性シグナルである一酸化窒素の産生をもたらす。一酸化窒素は、GABA放出神経終末においてグアニル酸シクラーゼを活性化してLTPGABAを引き起こす。モルヒネ投与は、in vitroでもin vivoでもLTPGABAを妨げる。in vitroでの短時間のモルヒネ投与は、シナプス前のグルタミン酸放出を抑制することによりLTPGABAを遮断するのに対して、in vivoでのモルヒネ投与は、一酸化窒素からグアニル酸シクラーゼへのシグナル伝達を持続的に阻止する。オピオイド薬に対するこのような神経適応は初期段階の薬物依存に関与している可能性があり、GABAA受容体を標的とした薬物によって新たな治療の道が開けるかもしれない。

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