Letter 生態:少資源環境における資源利用効率と植物の侵入 2007年4月26日 Nature 446, 7139 doi: 10.1038/nature05719 成長、繁殖、および競争力をあらゆる環境で最大化することができる種は存在せず、そのため、種の侵入が成功するかどうかは生息地にかかっている。多くの場合、栄養に富む生息地は資源に乏しい生息地に比べて侵入を被ることが多く、このパターンは侵入に成功した種が一般的にもつ形質(速い成長、早期繁殖、および多産性)と一致する。しかし、資源の乏しい環境でも侵入種の移住は実際に起こっており、こうした環境で侵入が成功する仕組みはよくわかっていない。資源の乏しい環境に適応した種には資源の保存に関係する形質が広く認められ、少資源環境への種の侵入は、高い資源利用効率(resource-use efficiency;RUE、単位資源量当たりの炭素同化量)などの資源保存にかかわる形質を採用することによって成功する可能性がある。本研究では、ハワイにある光、水、または栄養素の利用可能量が植物の成長を制限している生息地3カ所で、侵入種および在来種のRUEを調べた。それにより、複数の生育型および幅広い系統分類的多様性にわたって、短い時間スケールで限られた資源の使用について侵入種の資源利用効率が在来種を上回る場合が多く、葉の寿命時間でRUE測定値を積算しても効率は在来種と同程度であることが示された。今回のデータは、入手できる資源が少ない条件下では概して在来種の方が侵入種より効率がよいという考え方に疑問を投じるものであり、資源量の管理が侵入種の防除に必ずしも有効ではないことを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る