Article 細胞:HIV-1 gp120上に存在する進化的に保存された中和抗原決定基の構造決定 2007年2月15日 Nature 445, 7129 doi: 10.1038/nature05580 ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)エンベロープは、CD4受容体への結合時に糖タンパク質gp120が大きく構造変化するなどの著しい多様性、グリコシル化およびコンホメーションの可動性により、抗体によるウイルスの中和を回避する。こうした複雑さを保持する一方で、HIV-1のエンベロープは、CD4との結合を仲介する進化的に保存された決定因子も維持しなければならない。我々は、これらの決定因子がどのように抗体認識の機会を作り出すのかを調べるために、CD4と結合して安定状態となったgp120変異体を作出してCD4との結合および受容体結合部位に対する抗体との結合について検討し、広範な中和作用をもつ抗体b12のgp120との結合状態での構造を分解能2.3Åで決定した。b12は、CD4結合部位の異なるサブセット間で重複している、コンホメーション的に不変な表面に結合する。この表面は、安定した結合に必要なgp120の構造変化が生じる前に起こる、CD4の準安定的な付着に関与している。こういう脆弱部位は、CD4との効率のよい会合という機能上の必要にかかわっているので、HIV-1中和抗体の標的となる可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る