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細胞:血管新生の際にはNotch1を介したDll4シグナル伝達が先端細胞の形成を調節する

Nature 445, 7129 doi: 10.1038/nature05571

発芽的血管新生の際には、内皮の特殊な先端細胞の先導により、発芽した血管が血管内皮増殖因子(VEGF)-Aの濃度勾配に従って伸長する。VEGF-Aは内皮先端細胞自体の誘導にも必要だが、発芽したそれぞれの血管の先導をする1個の先端細胞がどのように選ばれるのか、また先端細胞の数がどのように決まるのかはわかっていない。本論文では、Dll-4(delta-like4)-Notch1シグナル伝達系が適切な数の先端細胞が形成されるように調節して、マウス網膜の血管の発芽と分岐を制御している証拠を示す。γ-セクレターゼ阻害剤、内皮のNotchリガンドDll4の対立遺伝子1個の不活性化、あるいは内皮特異的なNotch1遺伝子の欠失によりNotch情報伝達を阻害すると、どの場合にも先端細胞数が増加する。逆に可溶性jagged1ペプチドを用いてNotchを活性化すると、先端細胞数が減り、血管の分岐が少なくなる。活発に発芽している網膜血管の内皮細胞では、Dll4とNotchシグナル伝達のレポーターはモザイク状に分布している。そしてこの配置では、Notch1が欠失した内皮細胞が先端細胞の特徴をもつ場合が多い。まとめると今回の結果からは、血管の芽の内皮細胞間ではDll4-Notchシグナル伝達がVEGFに応じて先端細胞の形成を制限し、先端の「芽」と付け根となる細胞(stalk cell)とを、発芽と分岐が正しいパターンで起こるのに必要な適切な比率で作り出すことが示唆される。このモデルによってDll4遺伝子の用量依存性とハプロ不全が説明でき、アルツハイマー病治療用に開発されたγ-セクレターゼ阻害剤のようなDll4やNotchシグナル伝達を調節する物質が、血管新生を調節する薬剤としても使える可能性が示唆される。

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