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免疫:調節性T細胞の機能はFoxp3の発現低下によって消失・変換される

Nature 445, 7129 doi: 10.1038/nature05479

自然に発生する調節性T細胞(TR)は、自己寛容を維持し、能動的に免疫抑制を行う非常に重要な細胞である。TR細胞の発生とその機能はFoxp3によって制御されており、Foxp3の欠損によって、TR細胞の喪失がみられたり、scurfyマウスやIPEX(immune dysregulation, polyendocrinopathy, enteropathy, X-linked)患者では大規模な多臓器自己免疫が引き起こされたりする。一般に、Foxp3の発現は、バイナリー機構により、TR細胞の生理機能を正に調節するオン・オフスイッチとして働くと考えられている。しかし、さまざまな免疫障害でTR細胞におけるFoxp3の発現低下を伴うことの証拠が明らかになっている。我々は、Foxp3が、二進法的にではなく、用量依存的にTR細胞の発生とその機能を調節し、Foxp3の発現低下が免疫疾患を引き起こしうると仮説を立てた。本論文では、TR細胞での内因性Foxp3遺伝子の発現を低下させたマウスモデルを作製し、Foxp3の発現低下はscurfyマウスの症状に類似した激しい自己免疫症候群を発症させるが、胸腺の発達、Foxp3発現細胞の恒常的な増殖/維持、あるいはトランスフォーミング増殖因子-βによるFoxp3発現細胞のde novo発生には影響を与えないことを示す。Foxp3の発現が低下しているT細胞の免疫抑制活性は、in vitroでもin vivoでもほとんど認められなかったが、in vitroにおけるアネルギー特性は維持されていた。これはTR細胞の「特徴的遺伝子」の発現低下を伴っていた。Foxp3の発現が低下しているT細胞は、1型ヘルパーT(TH1)細胞優位の環境下においても、優先的に2型ヘルパーT(TH2)細胞のエフェクターになったことは注目すべきである。これらのエフェクター細胞は、通常のT細胞のTH2への分化を指示し、このマウスで認められる免疫疾患に寄与していた。したがって、Foxp3の発現低下は、TR細胞の抑制機能を消失させて、TR細胞をエフェクター細胞に変換することによって、免疫疾患を引き起こす。これらの知見は、TR細胞機能の調節やヒトのさまざまな免疫疾患の原因を理解するために重要である。

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