Letter 協同繁殖性の哺乳類でみられる同性間競争と性選択 2006年12月21日 Nature 444, 7122 doi: 10.1038/nature05386 ほとんどの動物では、子への投資が大きい側の性よりも子への投資が少ない側の性のほうが、異性をめぐってより激しい競争を行い、より顕著な二次性徴を発達させる。しかし、ある種の哺乳類では、主な養育者が雌であるのに、雄よりも雌のほうががより頻繁に、もしくは激しく同性間で競争する。その説明として、これらの種では雌が繁殖を成功させるのに必要な資源が極めて集中しており、繁殖機会をめぐる同性間競争が雄よりも雌で激しくなるという考え方がある。雌間競争は、各集団で1頭の雌が繁殖を独占するような協同繁殖性動物で特に激しくなるらしい。今回我々は、雌での繁殖の偏りが極めて高い野生ミーアキャット(Suricata suricatta)の12年にわたる調査から得られたデータを用い、雌は雄に比べて、優位性を獲得することによってより高い利益を得ており、競争力を高める形質が雌の繁殖成功により大きく影響していることを示す。優位性を獲得する雌は、ほかの群れメンバーを支配するのに役立つような一連の形態的・生理的・行動的特徴を発達させている。我々の結果は、親の投資の性差が、繁殖競争でみられる性差を作り出せる唯一のメカニズムではないことを示しており、繁殖機会をめぐる雌間競争の程度が性差の進化や性選択の作用に影響しうることを強調するものだ。 Full Text PDF 目次へ戻る