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軸索上のスパイク発生部位は両耳間時間差の検出感度を高める

Nature 444, 7122 doi: 10.1038/nature05347

ニューロンは、軸索起始部または軸索初節でスパイクを発生させる。しかし、スパイク発生の部位が、ニューロンの活動や機能に対してどのような影響をもつかに関しては、まだよくわかっていない。鳥類の層状核では、ニューロンは音源定位のために刺激入力の同時検出器として働いていて、それぞれの細胞の特徴周波数(CF)ごとに、両耳への刺激の到達時間の差(ITD)を符号化している。今回、ヒヨコの層状核で、軸索上のスパイク発生部位の細胞体からの距離が細胞のCFごとに異なっており、これによって各CFで最高のITD感度が実現されていることを見いだした。高いCF(2.5〜3.3 kHz)や中程度CF(1.0〜2.5 kHzの神経細胞)のニューロンでは、Na+チャネルは細胞体には存在せず、細胞体から20〜50 µm離れた軸索上の狭い範囲にクラスターをなしていた。一方、低いCF(0.4〜1.0 kHz)のニューロンでは、軸索上のより細胞体に近くてやや広い範囲に集合していた。つまり、ニューロンは、そのCFが高いほど遠い部位でスパイクを発生する。この結果、順行性スパイクも逆行性スパイクも、細胞体での振幅は高・中CFニューロンで小さく、低CFニューロンで大きくなる。コンピューターシミュレーションによると、各CFでスパイク発生の閾値が下がり、ITD感度が上がるよう、スパイク発火部位の位置が最適化されていることがわかる。特に高CFニューロンでは、スパイク発生部位が遠くにあることで、発生部位が細胞体や樹状突起から電気的に隔離されるため、また軸索の低域通過フィルター機能によってシナプス電位の時間的加算が減弱し、Na+チャネルの不活性化が減少するために、ITD感度が改善されている。

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