Letter

内部深くで作動して水星の磁場を発生させるダイナモ

Nature 444, 7122 doi: 10.1038/nature05342

水星は内部起源の全球的な磁場をもち、その生因として最も可能性の高いものは、水星の大きな鉄のコアの流体部分で動作するダイナモであると考えられている。しかし、水星磁場が地球磁場の約1%と弱いことは、地球の場合と同様なダイナモでは説明できない。惑星ダイナモではコリオリ力とローレンツ力がつり合っているというよく知られた仮定を使うと、観測されているより30倍強力な磁場が予測される。本論文では、内側のコアの固化を伴う熱-組成対流によって駆動されるダイナモの数値モデルを示す。コア-マントル境界での熱勾配は亜断熱的(subadiabatic)であり、したがって液体コアのより外側の領域は安定な層状をなしていて、ダイナモは深部でのみ動作し、そこには強力な磁場が発生している。水星のゆっくりとした自転のために、発生する磁場は時間と共に急速に変動する小規模成分が支配的である。ダイナモ場は、安定な電導領域を通じて拡散し、この領域では急速に変動する成分は表皮効果によって強く減衰する一方、ゆっくりと変動する双極成分および四重極成分は、ある程度まで通り抜ける。このモデルは、水星で観測された表面磁場の構造と強度を説明し、現在進行中および計画中の宇宙計画どちらによっても検証可能な予測も行える。

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