Letter

安定性の島の発見につながる超重元素の核異性体

Nature 442, 7105 doi: 10.1038/nature05069

核モデルについてずっと以前になされた予測に、長寿命あるいは安定ですらある超重元素の領域が、アクチニドより大きな原子番号のところに現れるというものがある。これらの核は、陽子・中性子双方の殻構造が閉じることで安定性を増す。しかし今までの理論的方法では、この「安定性の島」の正確な境界について、首尾一貫した予測が得られていない。したがって、実験的研究が極めて重要である。今までの実験的研究の大半は、重イオンの核融合反応により超重元素を直接生成させることに集中し、陽子数(Z)が118までの元素が生成された。最近になり、フェルミウム(Z=100)を超える核の、超重元素のもつ単一粒子構造の解明を目的とした詳細な分光学的研究が可能になった。今回我々は、102個の陽子と152個の中性子をもつノーベリウム同位体254Noの分光学的研究について報告する。254Noは、今までこの方法で研究された核の中で最も重いものである。3つの励起構造が見つかったが、2つは準安定な核異性体であった。そのうちの1つが2陽子励起であることは確実と言える。励起の位置は、Z=114で予測されている殻エネルギーのギャップを超えた単一粒子準位に敏感であるため、これらの励起状態は極めて重要であり、超重元素の核モデルに対する微視的な基準が得られる。

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