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量子ポイントコンタクトにおける磁性不純物形成

Nature 442, 7105 doi: 10.1038/nature05054

量子ポイントコンタクト(QPC)は、狭い領域がそれより幅広い2個の電子リザーバーに挟まれた構造で、量子ドットやキュービット(量子コンピューターの基本素子として提案されている)などサブミクロンデバイスの標準的な構成ブロックである。QPCを通るコンダクタンスは、その幅の関数として、G0=2e2/hの整数倍で変化する(eは電子電荷、hはプランク定数)。これはその横方向モードが量子化されることを示している。また、このようなコンダクタンス・ステップの測定で、0.7G0付近の値に余分な肩構造が見いだされているが、その原因は10年以上も解明されていない。最近、低電子密度におけるQPC中の磁性「不純物」の存在により、この現象を説明できるのではないかと考えられるようになった。本論文では、密度汎関数法による詳細な数値計算を行い、非常に一般的な条件下で、このチャネル中にスピン1/2の磁気モーメントをもつ電子状態が形成されることを明らかにする。さらに、このような不純物は、高磁場では特定の磁場値に対して、また時には、QPCに2番目の横方向モードが始まる磁場値でも形成されることがわかった。以上の結果は、いわゆる「0.7異常」が生じる原因を説明するだけでなく、量子ドットにおける電子状態のスピン充填や半導体キュービットに保存される量子情報の位相緩和と、幅広く影響を及ぼす可能性がある。

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