Letter 方位選択性の風車構造でみられる単一細胞レベルでの高度に規則的な配列 2006年8月24日 Nature 442, 7105 doi: 10.1038/nature05019 高等哺乳類の視覚皮質では、ニューロンは皮質表面に沿って規則正しく配列されており、線状光刺激の方位に対する選択性に関して整然とした地図が作れる。この地図では、車輪のスポークのように、中心軸の周りに方位選択性が徐々に変化しながら並ぶ「方位選択性の風車」構造がみられる。従来の光学的画像技術によって、こうした風車構造の存在が初めて明らかになったが、この種の技術では、風車の中心近くの細胞の応答特性と配列を確定するだけの空間解像度が不足していた。その後、電気生理学的記録により風車の中心付近にも鋭い選択性をもつニューロンがあることがわかったが、それらがランダムに並んでいるのか規則正しく並んでいるのかはわかっていなかった。本論文では、in vivoで二光子励起カルシウム画像法を用い、ネコ視覚皮質の風車の中心付近の微細構造を単一細胞レベルの分解能で明らかにした。風車の中心付近では非常に規則的な配列がみられ、最も中心の部分でも方位選択性の異なるニューロンが明瞭に分かれて配置されていた。したがって、風車の中心はまさに皮質地図における特異点といえる。この単一細胞レベルでの高度に規則的な配列は、方位選択性を生み出す皮質回路の発達が非常に精密なものであることを意味する。 Full Text PDF 目次へ戻る